「河合さん?」

「え?」

「ゲーム、しないの?」

とんとん、と指先でゲーム機の画面をタップする彼は、やはりいつもと変わらない。

「あ……あ、うん。するする!ちょっと取ってくるから待って」

普通なら、就寝中のただの同僚にキスなんてしないだろうし、したとしたらこんなに普通には接せないはず。

妙にリアルな夢を見てしまったんだな、と思うことにして、私は急いで部屋に戻るとゲーム機を手にまたリビングへと戻った────。