「愛ー!おっはよー!」


私に一番に声をかけてきたのは
中学の時からの親友、美波(ミナミ)。





「美波!おはよ!クラス替えどうだった!?」



私がそう聞くと美波はニヤっと笑う。


「自分の目で見てきなっ☆」




なにがそんなに可笑しいのか…




気になってクラス替えの紙が貼り出されているところへ向かう。






「あ!美波一緒のクラスだよ!
やった!!!」


「あたしも嬉しいよ〜。ね、愛。
ほら、男子のとこ見てみなよ」




ん?男子のところをなんで見るの?
不思議に思いながら男子の名簿を見る。





「あ、成瀬くんが居る…」

「やったじゃん愛!今年も同じクラスでっ」



成瀬くんは中学3年生の時に同じクラスだった。
そして、その時に仲良くなったんだけど…



思わせぶりな態度を取ってくるからついつい意識しちゃったりして。
それから気になり始めたんだよなあ



でも、いつからか他の子にもそういう態度を取るところを何回か見かけて。




好きだけど、そういう人なんだなってどこか心の中で一線を引いてる。





だから 告白もしないし ただ眺めるだけなんだよなぁ。