車窓から注がれる光に照らされて、飯田くんの優しい表情は輝いていた。

あたしは、その笑顔がずっと焼き付いていた。



――ドキンッ、ドキンッ


鳴り止まない胸を抑えて、とぼとぼと歩き始める。


初めて会った人に、こんなにドキドキしている。

信じられない。


自分なはずなのに、自分じゃないみたい。


あたし……恋、しちゃった?