いつもの朝。
私は花音と学校に行っていた。
「えぇーっ!?綾小路先輩と話した!?」
「う、うん……」
花音に綾小路先輩と話したことを伝えると、近所迷惑な大声で驚いた。
高校に入って1ヶ月が過ぎ、私は先輩とあの日以来話していなかった。
学校内で見かけることはあっても、先輩が覚えているかわからないし、
ましてや私なんかが話しかけちゃダメなような気がして。
相変わらず友達もいない。
花音とは別のクラスだから、クラスで話す相手なんかいない。
ずっと1人でずっと寂しくって。
でも、誰にもそんな事を言えずにいた。