「えっ…あゆちゃん?」 そして ちゃんと背中を、押そうとした。 押そうと、したのに…… ふわりと、理希の香りがした。 無意識に、抱きしめていた。 理希のことを……引き止めていた。 「…っ…行ってよ…。」 言葉と行動は、あまりにも矛盾していて 自分でも呆れてる。 出る言葉は嘘だらけなのに 身体は案外、正直なんだ。 「あゆちゃん、やっぱり何かあった?」 「だから……かないでよ」 「ん?」 「っ…やっぱり行かないでよ」