うわ、忘れてたけど未来に携帯取られたままだったな。
寝てる間に取りに行こうか。
隣のインターホンを鳴らして今会ったばかりのゆーちゃんに開けてもらった。
「どうしたんですか?」
「あいつに携帯取られてたの忘れてた」
「あー!カバンの上に置いてありましたよ。持ってきますね」
「さんきゅ」
「はいどうぞ。りんちゃんさんの寝顔覗いて行きますか?」
「はいどうも。ブスの寝顔なんかいらん」
「えーすっごい可愛いのに…」
まぁ、お前よりはな。
やっべ。つい本音が。
声に出てなくてよかったわー。
「毎日見てるからいいよ。俺はあっちでこうちゃんの寝顔を拝むから」
「ずるいです!」
目元しか見えないけどな。
「じゃ、そゆことで」
強引にドアを閉めてスマホの中身を確認。
そしたら何故か安井からの着信が何件か入っていた。
1時間前?4時過ぎかよ。
プルルルル…
さすがにもう寝たかね。
プルルルル…
『はい』
寝てねーのかよ。
部屋の玄関まで入ったところで出やがったからもう1度外に出る。
「あんな時間に何の用だよ」
親しくない安井にはいつも喧嘩腰になりがち。年上だとかは関係ない。
『別に、もう終わった』
「は?」
『…お前んとこのマネージャー、なんだあれ』
「分かるように話せ」
高木ちゃんがなんなんだよ。
はっきり言えよ、気持ちわりーな。
『昨日ラストまでいたやつら全員さっきまで店にいたんだけど』
こいつは日本語が下手くそなのか。
「なんで」
『来店数の割に売上がただの平日より低かったから寺内がキレたんだよ』
いちいち聞かないと答えられないって。
「んで」
『各部のリーダーに原因を問い詰めだして、お前の代わりは高木が言わされてたけど、そん時は普通っていうか悪い意味でいつも通りだった』
「ん」
『俺の番が回ってきた時、俺自身イライラしすぎて抑えが効かなくなって寺内に暴言吐いたんだよ』
「へぇ」
意外っちゃ意外だな。こいつは上の人間に気に入られようとするタイプだから。
『したら殴られそうになって』
「だろうな」
『でも、そこからだった』
なんかこいつ、疲れてんのか眠いのか声のトーンが違う。
裏表激しいやつだけど俺の知ってる裏でも表でもない。
『なぁ、あのマネージャーさ』
「ん」
『実は國分や寺内なんかよりもずっとやばいやつなんじゃねぇの』
「……………」
『だからお前が制御役でリーダーやってんじゃねぇの』
「…なんでそう思った」
『國分はただのうるさくて面倒な上司。
寺内は面倒で厄介な上司。
俺の中で上司ってのはそれくらいの認識なんだけどさ。さっき高木にボロクソ言われて初めて恐怖を感じた』
「ボロクソ言われたの?」
『あぁ。言葉自体は悪くないし口調も荒くないのに眼力なのか圧なのか、直感でやばいと感じた』
「……………」
『なんていうか、狂気じみてた』
それで元気がないってわけか。
「他にボロクソ言われてたやついんの?」
『寺内とうちの部の岩木、飯島、あと…』
なんだよ。その沈黙。
『荒木とか山野とか携帯の人間をすげぇ悪く言ってた』
「はっ、ウケる。なんて?」
『……若いから周りを見れない可哀想な子たち、とか、色々。
森がいたからそいつに聞いてくれ。俺はもう思い出したくもない。じゃ』
深いため息とともに切られた通話に思わず笑みがこぼれた。
寝てる間に取りに行こうか。
隣のインターホンを鳴らして今会ったばかりのゆーちゃんに開けてもらった。
「どうしたんですか?」
「あいつに携帯取られてたの忘れてた」
「あー!カバンの上に置いてありましたよ。持ってきますね」
「さんきゅ」
「はいどうぞ。りんちゃんさんの寝顔覗いて行きますか?」
「はいどうも。ブスの寝顔なんかいらん」
「えーすっごい可愛いのに…」
まぁ、お前よりはな。
やっべ。つい本音が。
声に出てなくてよかったわー。
「毎日見てるからいいよ。俺はあっちでこうちゃんの寝顔を拝むから」
「ずるいです!」
目元しか見えないけどな。
「じゃ、そゆことで」
強引にドアを閉めてスマホの中身を確認。
そしたら何故か安井からの着信が何件か入っていた。
1時間前?4時過ぎかよ。
プルルルル…
さすがにもう寝たかね。
プルルルル…
『はい』
寝てねーのかよ。
部屋の玄関まで入ったところで出やがったからもう1度外に出る。
「あんな時間に何の用だよ」
親しくない安井にはいつも喧嘩腰になりがち。年上だとかは関係ない。
『別に、もう終わった』
「は?」
『…お前んとこのマネージャー、なんだあれ』
「分かるように話せ」
高木ちゃんがなんなんだよ。
はっきり言えよ、気持ちわりーな。
『昨日ラストまでいたやつら全員さっきまで店にいたんだけど』
こいつは日本語が下手くそなのか。
「なんで」
『来店数の割に売上がただの平日より低かったから寺内がキレたんだよ』
いちいち聞かないと答えられないって。
「んで」
『各部のリーダーに原因を問い詰めだして、お前の代わりは高木が言わされてたけど、そん時は普通っていうか悪い意味でいつも通りだった』
「ん」
『俺の番が回ってきた時、俺自身イライラしすぎて抑えが効かなくなって寺内に暴言吐いたんだよ』
「へぇ」
意外っちゃ意外だな。こいつは上の人間に気に入られようとするタイプだから。
『したら殴られそうになって』
「だろうな」
『でも、そこからだった』
なんかこいつ、疲れてんのか眠いのか声のトーンが違う。
裏表激しいやつだけど俺の知ってる裏でも表でもない。
『なぁ、あのマネージャーさ』
「ん」
『実は國分や寺内なんかよりもずっとやばいやつなんじゃねぇの』
「……………」
『だからお前が制御役でリーダーやってんじゃねぇの』
「…なんでそう思った」
『國分はただのうるさくて面倒な上司。
寺内は面倒で厄介な上司。
俺の中で上司ってのはそれくらいの認識なんだけどさ。さっき高木にボロクソ言われて初めて恐怖を感じた』
「ボロクソ言われたの?」
『あぁ。言葉自体は悪くないし口調も荒くないのに眼力なのか圧なのか、直感でやばいと感じた』
「……………」
『なんていうか、狂気じみてた』
それで元気がないってわけか。
「他にボロクソ言われてたやついんの?」
『寺内とうちの部の岩木、飯島、あと…』
なんだよ。その沈黙。
『荒木とか山野とか携帯の人間をすげぇ悪く言ってた』
「はっ、ウケる。なんて?」
『……若いから周りを見れない可哀想な子たち、とか、色々。
森がいたからそいつに聞いてくれ。俺はもう思い出したくもない。じゃ』
深いため息とともに切られた通話に思わず笑みがこぼれた。


