その後しばらくしてから帰還した仲良しコンビは、りんちゃんさんによってたんこぶを作らされ、猛反省してくれた。


しかも、さっきは何も怒ってないと言っていた航が、まさかのまさかで島田さんに拳骨していて、その場にいた全員のアゴが外れた。


あの温厚な航が手を挙げるなんて……。








少し早いけど旅館に戻った私たち。
騒いだからお腹すいてきちゃった。



「逢坂!」


「何?」


お土産コーナーを見て回っていたら島田さんが大きな声で航を呼んだ。


「さっきは不意打ちで殴られたけど、次は真っ向勝負しよう」


「…いいけど」


どうやら宣戦布告らしい。
でも、真っ向勝負って、何するの?相撲とか?


「球技は得意か?」


「ものによる」


「あれで勝負だ」


島田さんが『あれ』と指差したのは、卓球場。球技って、それ?

確かに球技だけど…。


「いいの?俺、超上手いよ?」


「俺も、超上手いから」


2人して始める前から強気だ。