side 結


2日間休みをもらってゆっくりできた私はいつも通り通勤電車に乗っていた。
今日出勤してまたなにかやられていたらどうしよう。

さっきシフトを確認したら今日逢坂さんは違う部署にヘルプで入ってることを知った。
つまり休憩が被らなければ会えない。

逢坂さんばかりに頼ってちゃいけないけど、他に頼れる先輩がいない私にとっては致命的な問題だ。

今日は土曜日だから激混みするに決まってるのに。




中番だから12時に出勤するとそこにはいないはずの逢坂さんがいた。

「今日家電でしたっけ?」

「一昨日の3人バックれたからこっち。それだけが理由じゃないけど、國分さん昨日今日くっそ機嫌悪いから気を付けて」

耳元でそっと教えてくれた内容に震える。

あ……。

完全にやってしまったやつだ。
私が熱中症にならなければ…。
私がケチャップのこととかを言わなければこんなことには……。


「あと、岩木さん病欠だから」


ただでさえ他の部署より人が少ないのに、本来いるはずだった3人が連絡なしで来なくなったのと、岩木さんがいないことでいつもの土曜日より店内が騒がしい。
誰かの怒鳴り声が聞こえるし、あちこちで私の同期や先輩が怒られている。



ガッシャン!!

何の音?