コンコン

「島田、入りまーす」

丸め込まれた島田さんがやっと戻って来た。
インカムを返すだけで30分もかかるものなんだろうか…。

「いやぁ〜迷子の女の子の対応してたら俺まで迷いそうになったよ〜」

「インカムありがと」

「それよりさ〜逢坂くん飲みに行かないかい?」

なにやら慌ただしく動き回る島田さんは、普段呼び捨てなのにこんな時だけ媚を売ってるみたい。

「また今度」

「えー!!!行かないの!?」

「明日も仕事だろ〜。俺二日酔いだし」



やっぱり人気者だなぁ。
さっさと帰ろ。

「おつかれさまです」

「おつかれ」
「おつかれ〜」

今日は仕事じゃないからロッカーには寄らずに帰る。

まだドアの真ん前にいる井上さんと鷲谷さんにどいて、とだけ言って部屋を出た。


また迷惑かけまくって、本当に私って問題児。嫌になる。


てか明日も休みでいいのかな?
もうピンピンしてるんだけど。

國分さんに電話しよう。


『なんだ』

「すいません、明日は出勤した方がいいですか?」

『別に来なくていい』

「分かりました、おつかれさまです」

ブツッ

切り方雑〜。


あ、てか今は菊池さんと話してるのかな。
何やらかしたんだろ〜。