そこはスイーツで有名な喫茶店で
特に女の子の間で話題のお店である


「このお店知ってる!
 前にテレビで見た時から
 ずっと、食べてみたかったんだよね〜」


「前にチャットで話してた時、
 調べてみたらうちの近所にあったんだ。
 私も来たことなかったから、
 調度いいかなと思って(笑)」

「最高だね!!」


小夜は目を輝かせながら
滴る涎を抑え込み、
お店の中へと入っていった

二人が案内された席は
窓際の隅のテーブル出来である


「きーちゃん、私なんだか
 凄くドキドキする。」

「あれ、こういう所に来るの初めて?」

「ううん、喫茶店はよく行くけど
 ここまで人が多いのは初めてで、
 ちょっと緊張しちゃうんだよね。」

ゆっぺは少し苦笑しながら
メニューを眺め始めた

「ゆっぺ、私のこと名前で呼んでも
 いいのに、まだその呼び方なんだね。」

「だってやっぱ、緊張するよ。
 実際に会うの今日が初めてじゃん。
 それになんか照れ臭いよ(笑)」


そう、彼女と実際に会うのが初めてだ
だが、私たちは互いに本名を打ち明けているし
そこまで支障はないと思う

「じゃあ呼びづらいなら、
 あえて呼んでみようよ?ほら、言って?」

「ええ!?………さ、や」

「もう一回」

「さ、小夜ちゃんっ」

「もう一回」

「もう!!小夜ちゃんわざとやってるでしょ!!」

赤面するゆっぺを見ながら
小夜は口角を上げて笑った


そこから二人は甘い物を食べながら
身近にあった出来事を話し合った