「...申し訳ございません。戻れるのは確かなのですが、それはお互いの気持ちあってこそのものなのです」
「お互いの気持ち?」
「はい。琴都様は、異世界に行ってみたいと心から強く願っておりました。我々も琴都様をこちらに連れてきたいと強く願ったものですから、琴都様を我々の世界にお連れすることができたのです」
なるほど。なら、戻ることもそんなに難しくないんじゃないの?
「しかし、今は琴都様がどんなに戻りたいと願っても、我々の王から戻したいという願いはなく、むしろ我々の世界にいて欲しいということなのです」
「な、なんで?なんで、私なの?」
そうよ、他にいくらでもいるじゃない。異世界に行ってみたいと思うような子。
「それは、琴都様が...いえ、私からはこれ以上申し上げられません。」
え、なんでよ。そこは話すべきでしょ。
「.....」
「...頭も混乱して、お腹も空いているでしょうからなにか食べ物を持ってきますね」
「いい。いらない、なにもいらないから、しばらく1人にしてくれますか?」
「...かしこまりました、では、なにかありましたらお呼びください。それと、屋敷内をあまりうろつかないようお願いします。危ないので」
キィー、パタン。

