「だから、王様たちは、そういうことが起こらないように、誰よりも早くきみを見つけて保護しようってことにしたんだ」


「そうだったの。それで私をこの世界に」



なるほど、私がこの世界に来た理由がわかった。



「なら、あなたは?あなたも私を保護するために攫ったの?」


「いいや、僕はどっちでもない
この世界を支配しようとは思わないし、きみを保護しようとも思わない」


「じゃあ、どうして?」



どうして、私を攫ったのだろう



「んー、強いて言うなら王子を困らせたかったからかな?」


「クルト王子?それって どういう...」 バンッ!



!?!?



「おい!これはどういう事だ!!_____!!」


「あーあ、もう来ちゃったかー
もう少し、話してたかったな」


「え、なんで王子様がここに??」


「決まってるでしょ、きみのためだよ」



うそ...、誰も来ないかと思ってた。



「おい、お前 帰るぞ!!
って、何でこんなのしてるんだ!?早く外せ!!」ガチャガチャッ


「ま、僕の話は終わったし もともと何もする気もなかったしね。カチャカチャ、ガチャンッ
はい、外したよ。また、遊ぼうね。姫様、クルト」



いやいや、手錠する人となんて遊びたくないよっ!


てか、なんでクルト王子のこと 呼び捨て?



「あ、僕クルトの幼なじみなんだ、テヘ」


そ、それを早く言いなさいよっ!


まったく、ここの人達の頭は大丈夫なの!?