「で?」


「で?って」


「っだから、なんで私を攫ったのか説明しなさいよ!」


「え?きみを襲うためだよ」


「な!?
冗談でしょ?」


「いいや、本気」


「いやよ、やめてよ」



でも、こんな状態だと、襲われてもしょうがない。



私が泣きそうな顔で俯いていると、



「きみの困った顔もなかなかいいね
けど安心してよ、冗談だから」


「冗談なら、最初から言わないで!」


「ごめんねー、それとも襲われたかった?」ニヤ


「このクソ変質者」


「はいはい、説明するからそんなに睨まないでよ」


こんなことされてるのに睨まずにいられるか!



「ていうか、王様から聞いてないの?なぜこの世界にきみという姫が来たのか」


「その姫って、なんなの?私は 別に姫じゃないんだけど?」


私は姫じゃない。


誰と間違えてるのかな...?



「それも今から説明するから。まずは話を聞いてよ」


「分かったわよ」