三人の生存者は次の目的地であるユットゥルンの洞穴(ほらあな)へ辿り着いた。
気味の悪い空気が立ち込める中、奥へと進んでいく。
見たこともないような文字が周りの岩に刻まれ、古いろうそくが一定の間隔(かんかく)で立てられている。
ナムの話では最深部にシュリバ達を寄せ付けないお面があるらしい。
黙々と進んでいると背後から足音が近づいてくる。
息を殺し、懐中電灯の明かりを消した。
足音が大きくなるにつれ、ぼやけていた明かりが鮮明に見えてきた。
「明かりをつけろ!ナムだ!」
勇敢な中年男の指示で懐中電灯の光を向けた。
「みんな無事か?」
松明を持ったナムが合流した。
「怪我はないか?」
「あぁ、それよりも先を急ごう!死神が空を飛んでる。心音を聞かれて襲ってくるのも時間の問題だ。」
四人は最深部へ向けて走っていった。