家に戻ろうとドアノブにてをかけた時だった。
グシュッ。
横の家に住んでいた好青年が屋根から飛び降りた。
頭から落ちたのだろう。
赤みをおびたドロドロの液体が割れた頭蓋骨から溢れている。
「酷いことしやがって!」
頭に血がのぼった男は刀を振り上げ、目の前の家を覗いている首のない老人に斬りかかった。
「うりゃ!」
水を斬ったような手応えだったが、霊の姿は一瞬にして消えてしまった。
「これなら勝てる!」
勢い付いた男は一軒の家の中へと入っていった。
しかし、誰もいない。
「殺された後だったか…。」
構えた刀を下ろし、ドアノブにてをかけた。
ドカーン!
男は運悪く爆発に巻き込まれて命を落とした。


残り、六人。