大木には釘が大量に打ち込まれ、魔神の羽根や頭に突き刺さった。
身動きが出来ないほどダメージを受け、魔神の呼吸は弱まっていた。
村人達は武器を片手に倒れた大木を乗り越えてトドメをさしに行った。
金色に輝く剣を持った青年が木下で睨みをきかす魔神の眉間に突き刺した。
魔神はキュルキュルと音を立てて青白い指に姿を変えた。

ブシュッ!
牢獄の中で待機していたハデスは切り落とした指の傷口から大量の血が吹き出し、その手全体が青白くなるまで止まらなかった。
「う゛ぐぐぅ…奴らめ…俺が殺してやる…」
ハデスの怨みは根を伸ばしていった。