翌朝、村長にも異変が起きていた。
夢の中で真っ黒な服を着たハデスが立っていた。
「ハデス。その格好は…!」
大きいマントをなびかせ、笑いながら答えた。
「村長。忘れたのか?これはシュリバ一族の服だ。俺は過去を知った。あんたが何故、あの‘石の小屋’を見た時、あんな表情をしたのか。何故、俺に関わらなかったのか…これからたっぷり思い知れ。恐怖ってやつをな。」
ハデスは話し終えると目の前に死んだはずのシュリバ達が舌を垂れ流して現れた。
「うわっ!」
村長は慌てて飛び起きる。
「なんだ…今の夢は…。」
脂汗を拭き取っているとハデスの笑い声が聞こえてきた。
「夢ではないっ!」
村長は急いで村中の男を集合させた。

「さっきハデスの夢を視た。これは悪魔からの警告だ。今すぐサランガルガの牢獄へ行くのだ!」
村長を先頭に男達はサランガルガの牢獄へ向かった。