ドアを開けてそっと中を覗き込むと、倫太郎がベッドの上にうつ伏せで眠っていた。


小学生の頃とは部屋の雰囲気が全然違う。


私は部屋の中をキョロキョロと見渡した。


無造作に積み重なっている雑誌や、脱いでそのままの形で床に置かれたズボン。


なんか、男の子の部屋…だなぁ。


香水の香りなのかわからないけど、私には知らない香りが漂っている。



当の本人はというと、私の存在には全く気付かずスヤスヤ眠っていた。



「り、倫太郎ー?朝だよー」


少し大きめの声で言っても、びくともしない。