倫太郎ママも最近お手上げ状態らしく、私が起こしに行くことを喜んでくれた。


久しぶりに登る階段は、子供の頃に登った時よりも狭く感じる。


懐かしい、この階段から落ちたこともあったな。


その時倫太郎、すごい心配してくれて…倫太郎ママが仕事でいない時だったから、倫太郎が手当てしてくれたんだよね。


慣れない手で一生懸命絆創膏を貼ってくれた。


必死な倫太郎の顔が、今でも思い浮かぶ。


部屋のドアも懐かしいけど、前より少し傷がついた気がする。


トントン


ノックをしても、中から声は聞こえない。


倫太郎ママには許可を得てるし、開けても良いよね…