私は倫太郎の背中に両手をまわした。
「これからは倫太郎に守ってもらう……ずっと」
「ん。日菜子さ、A高受けんだろ?俺もそこいくから」
「え!?そうなの!?」
自慢ではないが、A高は県内でも5本の指に入るくらいの進学校だ。
「そばにいねーと守ってやれねぇだろ?まだ半年以上あるし、これから必死に頑張るから。だから応援してよ」
「もちろん!」
倫太郎は元々頭が良かったし、これから頑張れば絶対受かるはず。
同じ高校に通えたらいいなってずっと思っていた。
「俺、日菜子がそばにいてくれたらすげー頑張れる。筋トレしてた時の方が地獄だったしな、お前とは気まずい感じだったし、話しかけたくてもできなくて、辛かった。あん時に比べたら屁でもねぇよ」



