あんなに小さかった手も、私より一回りくらい大きいような……
「そんで…日菜子に告るって、決めてた」
「そ、そんな…全然わかんなかったよ!」
フッと笑い、倫太郎が私の両方のほっぺたを伸ばす。
「昔から鈍感だもんなー!」
「だって…今まで全然喋ってくれなかったし!」
「なんか照れくさかったんだよ!男になっていく過程を日菜子に見せたくなくて」
嘘でしょ…これは夢なんだろうか。
でも、ほっぺたを伸ばされた時の痛みはしっかりと感じていた。
「そんなの、気にしなくて良いのに…私はどんな倫太郎も好きなのに!」
「え、今のマジ?…両思い?」
私は首を縦に振った。



