【短編】お隣の幼なじみくんは…



あんなに小さかった手も、私より一回りくらい大きいような……


「そんで…日菜子に告るって、決めてた」


「そ、そんな…全然わかんなかったよ!」


フッと笑い、倫太郎が私の両方のほっぺたを伸ばす。



「昔から鈍感だもんなー!」


「だって…今まで全然喋ってくれなかったし!」


「なんか照れくさかったんだよ!男になっていく過程を日菜子に見せたくなくて」


嘘でしょ…これは夢なんだろうか。


でも、ほっぺたを伸ばされた時の痛みはしっかりと感じていた。


「そんなの、気にしなくて良いのに…私はどんな倫太郎も好きなのに!」


「え、今のマジ?…両思い?」


私は首を縦に振った。