幸いなことに、夢ではなかったらしい。


次の日学校に行くと、陽菜ちゃんが挨拶をしてくれた。


「お、おはよう。」


ほぼ初めての体験で、思わずドギマギしてしまう。


陽菜ちゃんはニコッと笑ってくれた。


「同じ学校同士でくっついてるっぽいねー。」


「そ、そうなの?」


クラスを見渡すと、確かに2、3人が個々にまとまって話している。


もちろん一人の人もいて、様子を見ているという感じだ。


「そーゆー私たちもじゃん。


紗江、おはよう、今日も可愛いね。」


「え?!お、おはよう、楓ちゃん。」


とびきりの笑顔でお世辞を言ってくれる楓ちゃん。


昨日も可愛いと言ってくれたけど、目が少し悪いのかもしれない。


「私たちは違うよー。


だって、紗江がいるじゃん。」


「そっか、」