【BL】お荷物くんの奮闘記

 まあ、待っちゃくれないわな。腹を括って地属性の魔力を構成し始める。一度発動させれば、その上から重ね掛けの形で継続も可能だ。

幸い、魔力用の回復薬は先日の報奨金騒動の際に買い込んだものがある。そして前衛の体力回復のためのマジックスクロールは一般人でも使用可能――属性魔力を構成する必要もなく、他の魔法を使いながらでも発動が可能である。


 リュータがトカゲの首を刎ねる。倒れ伏す鱗の体を踏み越えるように後続のトカゲが襲い掛かる。頼むから止まってくれよと祈りを込めて発動させた重力操作魔法は、焦りで欠いた集中力が災いしてか、山道一帯全てに負荷がかけられてしまった。
「うおっ!?」


「わっ!」


 トカゲの大群だけでなく、前衛で戦っていたレツもリュータも重圧で地に無理矢理伏せられて、動きを止める。


「ゆ、ユウジー!」


 前衛二人から非難の目を向けられ、術者対象外のため一人だけ負荷無しで立っている自分はというと。


「……作戦だ!」


 失敗を平然と誤魔化した。


「そうなの!?」


「すげえ、マジで!?」