「……ユウジ」
鼻歌交じりに先頭を歩くレツから少しだけ距離を置いて、リュータが耳打ちしてきた。
「レツだけど……黒髪に黒目って、この世界で珍しいよね」
名前も日本人にありそうだし。他人を疑うことに罪悪感を感じているのか、リュータが後ろめたそうに続ける。
「あいつが日本人かもしれないって?」
「うん。そりゃ、西洋人にだって黒髪の人くらいいるし、思い過ごしならいいんだけど」
確かに、彼が疑いの目を向けるのも分からなくはない。レツが日本人だと仮定するなら、『リュータ』と『ユウジ』などといういかにも日本人な名前に黒髪黒目の二人組を目にした上でスマホを見せられれば、遠い異世界、日本出身であることを打ち明けて故郷の話のひとつでもしたくなるはずだ。
レツがこちらにやってきたのが物心つかない頃だったとするなら話は別だが、何かしら裏があると考えておくのも間違いではない。
「まあ、あいつがどこ出身だろうと、ここで同行を拒否したって悪意があるなら後つけられるだけだ。一緒に戦ってもらって、戦闘力を見ながらもしもの事態に備えるくらいのつもりで居てもいいんじゃねえか」
「……そうだね。気は抜かないことにする」
鼻歌交じりに先頭を歩くレツから少しだけ距離を置いて、リュータが耳打ちしてきた。
「レツだけど……黒髪に黒目って、この世界で珍しいよね」
名前も日本人にありそうだし。他人を疑うことに罪悪感を感じているのか、リュータが後ろめたそうに続ける。
「あいつが日本人かもしれないって?」
「うん。そりゃ、西洋人にだって黒髪の人くらいいるし、思い過ごしならいいんだけど」
確かに、彼が疑いの目を向けるのも分からなくはない。レツが日本人だと仮定するなら、『リュータ』と『ユウジ』などといういかにも日本人な名前に黒髪黒目の二人組を目にした上でスマホを見せられれば、遠い異世界、日本出身であることを打ち明けて故郷の話のひとつでもしたくなるはずだ。
レツがこちらにやってきたのが物心つかない頃だったとするなら話は別だが、何かしら裏があると考えておくのも間違いではない。
「まあ、あいつがどこ出身だろうと、ここで同行を拒否したって悪意があるなら後つけられるだけだ。一緒に戦ってもらって、戦闘力を見ながらもしもの事態に備えるくらいのつもりで居てもいいんじゃねえか」
「……そうだね。気は抜かないことにする」
