【BL】お荷物くんの奮闘記

「その傷は?」


 髪に血が固まっているのをめざとく見つけて、リュータがさらに訊ねてくる。


「えーっと、拷問、されかけ……? 的な?」


「……ゆるさない」


「お、おい、悪かったって。落ち着け」


「誰にやられた」


「いいんだよ、それよか早くここを出ようぜ。どのくらいの範囲で指名手配されてるか知らねえけど、別の町に移動した方がいい」


 別人かというほどの低い声で、リュータが怒りを顕にしている。そんなことは後だ。宥めすかして、おまえも早く荷物まとめてくれと出立を促した。



 夜の郊外を歩きながら、自分ひとりがぺらぺら喋らされるという少々寂しい罰をリュータから処されることとなった。