レツがウリエル以外を全員始末してくればそれでよし、失敗するようならフロア前に仕掛けたトラップで全員を城から隔離して天使のみを城に閉じこめる予定だったのだろう。
再び上ってこれないように――間違っても天使以外に引き継ぎを行わせないために。
回復した首の合流魔法陣が使えるかどうかはとっくに試している。発動はするのだが、やはり座標の書き換えは実行できなかった。
合流魔法陣は、最初のインプット時に大幅にMPを持って行かれたこともあって発動の消費MPが限りなく低い。MPが1でも残っていれば使用することができる。
他に彼の元へ急ぐ方法を模索しながら、合流魔法陣を絶えず発動させ続ける。
この魔法陣だと他のメンバーを一緒に連れて行くことができないが、もっとも恐ろしいのは「時間切れ」であって手数不足ではない。
浮上している魔王城最終フロアの天井部分が爆発とともに破壊される。吹き上がる瓦礫の中から、遠目に黒い学生服姿とおぼしき影を見つけてしまった。赤い光が空に煌めく。
リュータはもう既に天使化を余儀なくされている。
HP回復薬をありったけ手渡していたから、タイムリミットを遅らせることはできるが、それも気休め程度にしかなりはしない。
スマホのステータスガジェットが、リュータのMPとHPが天使化によって減っていくのをリアルタイムで表示していた。
MPが尽きればHP、HPが尽きれば時間切れ。
それまでに自分でもプロフェットでも、蘇生・回復のできる仲間が彼の元にたどり着かなければならない。
強力な回復魔法や蘇生魔法は、至近距離からでないと効果がないのだ。
変数と乱数――つまりラック部分を操作できる魔王が、しかしながら歴代の勇者に倒され続けてきている理由。
それは、勧善懲悪のシステムだけは乱数調整では覆せないからだ。
だからどうやっても、勇者に倒される運命だけは変えられない。
再び上ってこれないように――間違っても天使以外に引き継ぎを行わせないために。
回復した首の合流魔法陣が使えるかどうかはとっくに試している。発動はするのだが、やはり座標の書き換えは実行できなかった。
合流魔法陣は、最初のインプット時に大幅にMPを持って行かれたこともあって発動の消費MPが限りなく低い。MPが1でも残っていれば使用することができる。
他に彼の元へ急ぐ方法を模索しながら、合流魔法陣を絶えず発動させ続ける。
この魔法陣だと他のメンバーを一緒に連れて行くことができないが、もっとも恐ろしいのは「時間切れ」であって手数不足ではない。
浮上している魔王城最終フロアの天井部分が爆発とともに破壊される。吹き上がる瓦礫の中から、遠目に黒い学生服姿とおぼしき影を見つけてしまった。赤い光が空に煌めく。
リュータはもう既に天使化を余儀なくされている。
HP回復薬をありったけ手渡していたから、タイムリミットを遅らせることはできるが、それも気休め程度にしかなりはしない。
スマホのステータスガジェットが、リュータのMPとHPが天使化によって減っていくのをリアルタイムで表示していた。
MPが尽きればHP、HPが尽きれば時間切れ。
それまでに自分でもプロフェットでも、蘇生・回復のできる仲間が彼の元にたどり着かなければならない。
強力な回復魔法や蘇生魔法は、至近距離からでないと効果がないのだ。
変数と乱数――つまりラック部分を操作できる魔王が、しかしながら歴代の勇者に倒され続けてきている理由。
それは、勧善懲悪のシステムだけは乱数調整では覆せないからだ。
だからどうやっても、勇者に倒される運命だけは変えられない。
