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最後の時が近付いてきているのを悟って、ここしばらくはレツが出かける頻度を減らして一緒に過ごしてくれるようになった。
これだけの長い間彼と時間を共にする権利を得たのだからそれ以上を望む気なんてさらさらなかったのだけれど、レツが何も言わずに側にいてくれるのは純粋に嬉しい。
結局、彼を彼女の元に返してあげることはできなかった。
何千年も方法を模索して、正解にたどり着いた瞬間にこの世界の理の外にいる存在から妨害され続け、その存在が手を出してこない範囲内での抵抗しかできなかったのだ。
「カイン」
「なに」
ユウジを捕まえてきたレツが、身ぐるみ剥いで所持品を全部書斎に放り込んでいたのは知っている。
その後しばらくこの部屋に戻ってこなかったということは、捕まえた彼にちょっかいでも出していたのかもしれない。
それから戻ってくるなり抱きついてきた彼を支えきれず、床に二人で倒れ込んだ。
「ちゅーさせて」
「すればいいじゃないか。どうしたの」
こちらの問いはお構いなしで、まるで宝物を扱うかのようにそうっと唇が触れる。
いつも無遠慮で乱暴な口付けをしてくる彼らしくないキスだ。
「ん。やっぱおまえのこと好きだなって思って」
彼が眉を下げて笑った。この表情も、彼らしくない。
したい時はこちらが何の作業をしていようと、たとえ配下に指示を出している最中であっても有無を言わさずベッドに引きずり込んでいくくせに、こんな時だけちゃんと前置いて触れてくるなんて知らなかった。
長く一緒にいても、まだぼくの知らない君がいる。
最後の時が近付いてきているのを悟って、ここしばらくはレツが出かける頻度を減らして一緒に過ごしてくれるようになった。
これだけの長い間彼と時間を共にする権利を得たのだからそれ以上を望む気なんてさらさらなかったのだけれど、レツが何も言わずに側にいてくれるのは純粋に嬉しい。
結局、彼を彼女の元に返してあげることはできなかった。
何千年も方法を模索して、正解にたどり着いた瞬間にこの世界の理の外にいる存在から妨害され続け、その存在が手を出してこない範囲内での抵抗しかできなかったのだ。
「カイン」
「なに」
ユウジを捕まえてきたレツが、身ぐるみ剥いで所持品を全部書斎に放り込んでいたのは知っている。
その後しばらくこの部屋に戻ってこなかったということは、捕まえた彼にちょっかいでも出していたのかもしれない。
それから戻ってくるなり抱きついてきた彼を支えきれず、床に二人で倒れ込んだ。
「ちゅーさせて」
「すればいいじゃないか。どうしたの」
こちらの問いはお構いなしで、まるで宝物を扱うかのようにそうっと唇が触れる。
いつも無遠慮で乱暴な口付けをしてくる彼らしくないキスだ。
「ん。やっぱおまえのこと好きだなって思って」
彼が眉を下げて笑った。この表情も、彼らしくない。
したい時はこちらが何の作業をしていようと、たとえ配下に指示を出している最中であっても有無を言わさずベッドに引きずり込んでいくくせに、こんな時だけちゃんと前置いて触れてくるなんて知らなかった。
長く一緒にいても、まだぼくの知らない君がいる。
