引き続き階段を上り始めたが、それ以降次のフロアに到着するまで魔物には遭遇せずに済んだ。次のフロアは謎解きだ。
一階にあった石版の情報を使うことになる。ここでメモや記録をし損ねていると、魔物の出る階段を引き返すことになるのである。文明の利器のおかげでそんなヘマとは無縁だ。
開けた広い一室にたどり着く。もと来た背後の階段以外に出入り口のないこの部屋には、絵画やカーテンなどが壁にかかっている。
ここは石版の下の方に描いてあった図の通りに、風を的確に流して最後の通風孔にまで送り込めば向かいに階段が出てくる仕組みだ。
「絵画やカーテンを捲って、色の違う壁を探すぞ。色の違う壁は壊せるようになってる。壊すとそこは通風孔になって、風が吹き込めば別の通風孔から風が出て行く。
色の違う壁を全部壊すとうまく行かないから、どこに色の違う壁があるかの位置を把握してから壊すようにしたい」
この手のダンジョンのお約束として誤って壁を壊しても一階に戻ってもう一度この部屋に入り直せば修復されていたりするのだが、その原理はいまいち分からないので突っ込まれない限りは明かさないことにしておく。
その場の全員が頷いて、各自四方向の壁を調べ始めた。
「ユウジ、右の方、五個あったよ」
「右っていうか東な」
「あ、うん、東」
リュータの報告をもとに、スマホのダンジョンマップをスクリーンショットして目印を書き込んでいく。図の形は八角星だ。
入り口のすぐ左脇に場所に通風孔があったのは確認済み。南の入り口を図の下に置いて、南南西を基点に直線上にある北北西の通風孔へ風を通すようになっている。
ざっくり八角星になるよう指でなぞっていく。基点さえ分かれば、おおよその通風孔の位置は目星がついた。
一階にあった石版の情報を使うことになる。ここでメモや記録をし損ねていると、魔物の出る階段を引き返すことになるのである。文明の利器のおかげでそんなヘマとは無縁だ。
開けた広い一室にたどり着く。もと来た背後の階段以外に出入り口のないこの部屋には、絵画やカーテンなどが壁にかかっている。
ここは石版の下の方に描いてあった図の通りに、風を的確に流して最後の通風孔にまで送り込めば向かいに階段が出てくる仕組みだ。
「絵画やカーテンを捲って、色の違う壁を探すぞ。色の違う壁は壊せるようになってる。壊すとそこは通風孔になって、風が吹き込めば別の通風孔から風が出て行く。
色の違う壁を全部壊すとうまく行かないから、どこに色の違う壁があるかの位置を把握してから壊すようにしたい」
この手のダンジョンのお約束として誤って壁を壊しても一階に戻ってもう一度この部屋に入り直せば修復されていたりするのだが、その原理はいまいち分からないので突っ込まれない限りは明かさないことにしておく。
その場の全員が頷いて、各自四方向の壁を調べ始めた。
「ユウジ、右の方、五個あったよ」
「右っていうか東な」
「あ、うん、東」
リュータの報告をもとに、スマホのダンジョンマップをスクリーンショットして目印を書き込んでいく。図の形は八角星だ。
入り口のすぐ左脇に場所に通風孔があったのは確認済み。南の入り口を図の下に置いて、南南西を基点に直線上にある北北西の通風孔へ風を通すようになっている。
ざっくり八角星になるよう指でなぞっていく。基点さえ分かれば、おおよその通風孔の位置は目星がついた。
