何がやっかいごとに恵まれている、だ。手のひら師匠をにらみつけると、彼は居心地悪そうに露骨に目を逸らして続けた。
「そんなわけだからおまえさんに乗り移るのは可能だが、残念ながら他人に対しても同じようにできるとは思えない。
無機物も、この腕輪以外はアウトだろうな。やっぱおまえさんの体じゃなきゃ思うように動かせないと思うぞ」
それができれば今頃自由に動ける体を調達しているということだろう。これは今度こそ詰んだかもしれない。
「マジか……それじゃオレが呪いを受けたら師匠もアウトかよ」
「そんな暗い顔しなさんなって。オレはまだ他人に乗り移ることはできないって言っただけだぜ。おまえさんの言う、その呪いってのは何のことだ? 効果や症状は?」
「ああ、えっと……ゲームのバグみたいな、っつって通じるかな。感染した人間の体の一部がノイズがかって透明になって、時間経過とともに透明になる部分が増えて最終的には消滅する、って感じなんだけど」
「時間経過とともに消滅……」
続けてこちらが分かっている世界の呪いについて、東国の背景事情と実例込みで共有する。師匠は苦い顔で返してきた。
「本当おまえ、引きがいいよな。やっかいごともやっかいごと、そりゃあたぶん大賢者であるオレ様が生前解決しようとしてできなかった――勇者ダイゴを殺した呪いだ」
「そんなわけだからおまえさんに乗り移るのは可能だが、残念ながら他人に対しても同じようにできるとは思えない。
無機物も、この腕輪以外はアウトだろうな。やっぱおまえさんの体じゃなきゃ思うように動かせないと思うぞ」
それができれば今頃自由に動ける体を調達しているということだろう。これは今度こそ詰んだかもしれない。
「マジか……それじゃオレが呪いを受けたら師匠もアウトかよ」
「そんな暗い顔しなさんなって。オレはまだ他人に乗り移ることはできないって言っただけだぜ。おまえさんの言う、その呪いってのは何のことだ? 効果や症状は?」
「ああ、えっと……ゲームのバグみたいな、っつって通じるかな。感染した人間の体の一部がノイズがかって透明になって、時間経過とともに透明になる部分が増えて最終的には消滅する、って感じなんだけど」
「時間経過とともに消滅……」
続けてこちらが分かっている世界の呪いについて、東国の背景事情と実例込みで共有する。師匠は苦い顔で返してきた。
「本当おまえ、引きがいいよな。やっかいごともやっかいごと、そりゃあたぶん大賢者であるオレ様が生前解決しようとしてできなかった――勇者ダイゴを殺した呪いだ」
