翼の浮力も無効化されるかどうかまではやってみないことには分からない。他に方法があるならまずそれを試してみて、難しければ話すのでも良いだろう。
面々にフロアを探索し始めるメンバーに続く。自分が人間ではないことは、まだ誰にも話していないのだ。
扉に向かってフロアの左右に、扉のない細い通路がひとつずつ。僧侶と戦士が左を確認しに行くと言った以上、ユウと自分は右だ。
その先に強敵や罠などの危険があった場合を考えても、回復魔法の使えるメンバーを二手に分けるのが最適と言える。
部屋の構造確認をかねて、まず通路の奥まで進んでみる。通路の両端に水の流れていない水路があり、奥の行き止まりには動かない水車と、墓標のようなものがぽつんと不自然に立っていた。墓標に触ってみる。建物の材質と同じ石に見える。
「これ怪しい?」
「いや、これ自体は次のフロアの仕掛けには関係しないはずだ。床と一体化していてそうそう動かせるもんでもないし、……メモだけはしとくか」
前回の神殿同様、ユウが紙とペンで墓標に書かれた文字をメモに残していく。自分には読めない文字だが、この世界のものではない言語だろうか。
先程のフロア中央に戻る。そこには既に左側の通路を見に行った二人が戻ってきており、こちらの帰りを待っていた。
「よ。左はどうだった?」
面々にフロアを探索し始めるメンバーに続く。自分が人間ではないことは、まだ誰にも話していないのだ。
扉に向かってフロアの左右に、扉のない細い通路がひとつずつ。僧侶と戦士が左を確認しに行くと言った以上、ユウと自分は右だ。
その先に強敵や罠などの危険があった場合を考えても、回復魔法の使えるメンバーを二手に分けるのが最適と言える。
部屋の構造確認をかねて、まず通路の奥まで進んでみる。通路の両端に水の流れていない水路があり、奥の行き止まりには動かない水車と、墓標のようなものがぽつんと不自然に立っていた。墓標に触ってみる。建物の材質と同じ石に見える。
「これ怪しい?」
「いや、これ自体は次のフロアの仕掛けには関係しないはずだ。床と一体化していてそうそう動かせるもんでもないし、……メモだけはしとくか」
前回の神殿同様、ユウが紙とペンで墓標に書かれた文字をメモに残していく。自分には読めない文字だが、この世界のものではない言語だろうか。
先程のフロア中央に戻る。そこには既に左側の通路を見に行った二人が戻ってきており、こちらの帰りを待っていた。
「よ。左はどうだった?」
