石像、否、絵画を思わせる動かない魔物からは一切生命力を感じなくなった。
「こいつらは多分、ゴーレムかオートマタみたいな存在なんだ。アセンブラ呪文によって生きてるみたいに動かされてるだけの、人形なんだろうよ」
彼のすぐ後に追従する形で、パーティメンバーも部屋に進む。ユウは火傷することもなく次々と文字に触れていき、部屋の半分の文字を消した時、動きを止めていた魔物が一斉に消滅した。
次のフロアへの扉が開けられる量まで文字が減少したところで、周囲の文字列に触れないように全員で扉の前まで移動する。
次のフロアには飛び交う文字列も魔物もなく、がらんどうの空間にぽつんと銀色の石碑があるだけだった。天井や床にもトラップはないように思える。
「入るだけなら危険はなさそうだな」
パーティ全員が第三フロアに踏み込む。ユウが石碑の前に屈んで、そして硬直した。
「ユウ? どうかしたの?」
「……やっぱ、ここ、勇者のための神殿だったんだ」
オレが読んじゃいけないものだった。彼が声を震わせた。こちらの世界の書き文字を教える代わりにダイゴの世界の言葉も少しだけ教わっていた彼だけは、石碑に書かれた丸っこい変な文字が読めるのだろう。
「何て書いてあるの?」
「こいつらは多分、ゴーレムかオートマタみたいな存在なんだ。アセンブラ呪文によって生きてるみたいに動かされてるだけの、人形なんだろうよ」
彼のすぐ後に追従する形で、パーティメンバーも部屋に進む。ユウは火傷することもなく次々と文字に触れていき、部屋の半分の文字を消した時、動きを止めていた魔物が一斉に消滅した。
次のフロアへの扉が開けられる量まで文字が減少したところで、周囲の文字列に触れないように全員で扉の前まで移動する。
次のフロアには飛び交う文字列も魔物もなく、がらんどうの空間にぽつんと銀色の石碑があるだけだった。天井や床にもトラップはないように思える。
「入るだけなら危険はなさそうだな」
パーティ全員が第三フロアに踏み込む。ユウが石碑の前に屈んで、そして硬直した。
「ユウ? どうかしたの?」
「……やっぱ、ここ、勇者のための神殿だったんだ」
オレが読んじゃいけないものだった。彼が声を震わせた。こちらの世界の書き文字を教える代わりにダイゴの世界の言葉も少しだけ教わっていた彼だけは、石碑に書かれた丸っこい変な文字が読めるのだろう。
「何て書いてあるの?」
