ユウが試しにと使用済の回復薬の包装を丸め、文字列の中へと投げ込んだ。包装紙はあっけなく光に呑まれ、炎に変わる。
「うかつに触ると手を燃やされる仕掛けになってんな、これ」
「どうしよう、ユウ?」
「少しだけなら、オレ分かるかも」
「ほんと!?」
ダイゴに教わったことがある、と言って、ユウが荷物から紙とペンを取り出した。飛び交う文字列を素早く書き写しながら、彼が一人頷く。
「やっぱり、これはダイゴが異世界で仕事してた頃に使ってた文字だ。確か、アセンブラ語、だったかな」
「あせんぶら……」
「あっちの世界で、自動で動く人形とか馬とか、自分で考える能力を持つ算盤とかを魔力無しで生み出す時に使う呪文らしい。簡単な基礎だけなら片手間に教えてもらったメモがあるぜ。オレに任せとけ」
自分の試練の場なのに彼にやってもらうというのも気が引けたが、元々利口なほうではない自分には異世界の未知の言語など一生やっても勝てなさそうだ。
むしろ光の中にさっさと突っ込んで、熱いのを我慢しながら自分だけ先に進む方がまだ上手くいくかもしれない。
「うかつに触ると手を燃やされる仕掛けになってんな、これ」
「どうしよう、ユウ?」
「少しだけなら、オレ分かるかも」
「ほんと!?」
ダイゴに教わったことがある、と言って、ユウが荷物から紙とペンを取り出した。飛び交う文字列を素早く書き写しながら、彼が一人頷く。
「やっぱり、これはダイゴが異世界で仕事してた頃に使ってた文字だ。確か、アセンブラ語、だったかな」
「あせんぶら……」
「あっちの世界で、自動で動く人形とか馬とか、自分で考える能力を持つ算盤とかを魔力無しで生み出す時に使う呪文らしい。簡単な基礎だけなら片手間に教えてもらったメモがあるぜ。オレに任せとけ」
自分の試練の場なのに彼にやってもらうというのも気が引けたが、元々利口なほうではない自分には異世界の未知の言語など一生やっても勝てなさそうだ。
むしろ光の中にさっさと突っ込んで、熱いのを我慢しながら自分だけ先に進む方がまだ上手くいくかもしれない。
