「おわったー!!!
もう!会長!?どんだけためてるんですか!」

1週間分も溜まってるなんて…
よく会長出来るよな…

「だってさー、夏休みじゃん?
お前いねーから手伝ってくれる奴いなくて」

「何、手伝わせる気満々なんですか…
…ダメですよ?私に頼ってばっかじゃ…
会長に彼女出来たら私もう手伝えませんから…」

「なんで」

そんなの決まってる…
女の嫉妬は怖いし…

「そりゃ、いくら仕事でも
自分の彼氏が他の女と2人きりはいやでしょ…」

「そっかー…
じゃあ彼女出来るまでよろしく」

ズキ…
彼女出来るまで…か
分かってたつもりだけど…本人から言われると
きついな…

「まっ、でも…彼女なんてできねーよ
告白だって出来ねーのに…」

「なんでですか?」

「俺さー好きな奴に好きな人居るか聞かれて
好きな奴と違う奴言ったんだよね…」

私だったらいいのに…
なんてね…ありえないか

「でも、会長なら大丈夫ですよ
会長って普段適当に見えるけど
ちゃんと努力してるの知ってますし
人に憎まれない性格ですし
見た目もいいですし…会長に告白されて
断る女子なんて居ないだろうし…」

「ばーか!照れるだろ?
そんなに言われなくても自分の良さくらい
分かってますー」

「うわぁ…ナルシですか?
ありえなーい」

「うっせ!……でも、まぁありがとな…」

クシャ…
そう言って私の髪を撫でる会長…
やめて欲しい…
期待したくなるから…
他の女子の髪を撫でるとこ見たことないから
私だけ特別って思っちゃうから
好きな人居るならやめて欲しい…

「髪、ぐちゃるんですけどー…」

「ははっ!鳥の巣みてぇ!」

「さいてーです!」

「わりぃわりぃ、そんな怒るなよ
帰ろーぜ…送るついでになんか奢ってやる」

「ハーゲン…」

「小遣い制のバイト無しの俺に
それを強請るとは…やるな!」

好き…好きですよ会長
叶わない…分かってても止められないんです