「横山くん、いますか?」


私、小野陽菜(おのはるな)は
隣のクラスをひょこっと覗き声をかける。


「なんだよ、陽菜。」


ドキン。


低めの甘い声に私の心臓は加速する


「おはよ、横山くん!」


私の目の前に現れた少し、赤みがかかった茶髪の彼ににっこり笑って挨拶をする。