「前髪を切ったんです。」
そう言うと、目の前の人は小さく笑い、絶対言うと思った、と言った。

自分で切ったの?
そうですよ。
へぇ。

会話終了。聞いてきたくせに、なんて興味のなさそうな返事。
でも、絶対言うと思った、て言った。気づいていたっていうこと。

そうか、気づいてくれていたんだ。そう思うとにやけが止まらない。今私は、理由を知らない人が見たら一歩引きたくなるくらいにはだらしない顔をしているだろう。(知っていても引くかもしれない。)

廊下であった時、授業が終わった時。
その人___先生と話をする。
真面目な話、たわいない話、くだらない話。
ほんの少しの時間だけど、私にとって1日の中で1番幸せな時間。