【短】LOVE OR HATE






へ―、やる気あるなあ。

去年のクラスの女子なんて

全然頑張ってなかったっつ―に。



そんなことを思いながら

他愛のない話しをして

バレーメンバーを見渡したとき



俺は…

とんでもないことに気付いてしまった。



つ―か、なんで気付かなかった?

俺って阿保??


バレーって言ったら…



水城がいるに決まってんのに。





背の高めな運動部の女子の後ろに見えた

小さな女。



「…なぁ、そこにいるのって…」



ポツリと零れた俺の言葉に

その小さな女はすごい勢いで顔をあげた。



「………」



…お前、いたのかよ…

小さすぎんだよ…。


目が合った水城に

思わずそう言いたくなったけど。



水城がいたことに気付かず

ヘラヘラと喋ってた自分に恥ずかしくなり


俺は顔を手で覆った。