クリッとした大きな目。
小さな唇に、白い肌。
左耳の下で
でかいゴムで一つにまとめる髪型は
明るい水城によく似合う。
ゆっくり視線を下ろしてけば
第2ボタンまで外したブラウスから見える胸元が…
って、俺何考えてんだっ!!!
水城があまりに無防備に俺を見上げてるから
俺までじっくり見返しちまった…
てか、なんでそんな顔してんだよ?
水城は明らかに
”喋ること出来たんだ”
とでもいいたげな顔。
いや、そりゃ、お前にはいつも無視だけどさ。
仕方ねえじゃん??
そんなことを思ってたら
急に水城は、キュッと唇を噛んだ。
そして机の上にあった鞄を引っつかむと
キッと俺を睨んで
教室を出て行った。
…んだよ、それ。
なんでいきなり睨むんだよ??
これはかなり
傷付くんだけど…。
俺も鞄を持って教室を出ると
最悪な気分で部活に向かった。
その日の俺のプレーが荒かったのは
言うまでもない。


