そして私とルキは肩を並べて、草腹の中を真っ直ぐに伸びる白い小道を歩きはじめる。
道の脇には赤や黄色、白色、青色の足首ほどの高さしかない小花が咲き乱れていて、遠くには木製の風車、紐につながれた茶色いラマを引き連れ歩く人。
毎日歩く通学路だから何もかもが見慣れた光景だけど、でも隣にはルキがいるから、なんだか新鮮だった。
「そういえば、第一実技室からメイベルが出てくるのが見えたんだけど。もしかして魔法の練習でもしてた?」
ルキに顔を覗きこまれるようにして問いかけられ、忘れていた憎きライザへの怒りがふつふつと戻ってきた。
「ねぇねぇルキ。聞いてくれる?さっきね、ライザに馬鹿にされたの。私が魔法のテストの成績が悪いからって、いつもいつも万年最下位だとかって……ほんっと腹立つの」
ライザの嘲笑を思い出すと、またイライラしてきた。
ちょっと魔法が上手に使えるからって、いい気になっちゃって。
「そうなんだ?確かにライザくんって魔力が高いもんな」
「ん?魔力が高いとかそんなこと、見ただけでわかるの?」
年に一度実技室で行われる『魔力値検査』をしなければ、魔力が高いとか低いだとかはわからないはず。
魔力がどれだけあるのか図るには、魔力測定器がなければできないんだ。
金属でできた輪っかのような装置を額、首、腰、両手両足に装着して魔法を使わなければいけなくて。
装置がひやっとして冷たくて、固くて付けごこちが悪いから、私はあんまり好きではない検査だけど。
「まぁ、なんとなくだよ。勘ってやつ。ライザくんはただ者じゃないなって」


