「なっ……魔獣⁉」
ライザのやつ……いつの間に魔獣なんかつくれるようになっていたの?
信じられない。
ライザは天才だって思ってはいたけれど、だからといって魔獣をつくったことは私の想像を遥かに上回っていて。
開いた口を閉じることができなくなった。
だってありえないんだもん。
成人した大人の魔法使いでも、魔獣をつくれるほどの魔力がない人だってたくさんいるのに。
「やっぱりライザはすげーよ!なぁ、どうやったら魔獣なんかつくれるんだ⁉」
愕然と口を開ける私の隣では、トールボットが目を輝かせている。
ライザはスズメに似た黒い魔獣を右肩に乗せ「いや、こいつは駄目だ。俺はもっとでかい鳥をつくりたかったのに失敗作だ」と、左手の親指と人差し指でパチンと音を鳴らし鳥を消してしまった。
「あれで失敗作なのか?十分だと思うけどなぁ。魔獣をつくれるだけでもすげぇよ」
「何言ってんだよ、トールボット。スズメくらいの小さい鳥に何ができるってんだよ。もっとこう、人を乗せられるくらいのでっかいやつじゃなきゃ、俺にはふさわしくない」
まぁ万年最下位だったら、さっきの小鳥なんかでも貧弱な者どうしでお似合いだろうけどな。
と鼻で笑われた私は、バカにされた怒りで赤くなった顔をつんと背け、そのまま実技室から飛び出した。


