分厚い教科書をぱらりとめくり、315ページに書かれてある『魔獣について』という項目に目を巡らせた。





魔獣とは、魔法使いが魔力によってつくりだした生き物のこと。

その姿や大きさ、色などは様々で、魔法使いが想像するがままにつくることができる。

中でも1番むずかしい魔法だと言われている。



魔法でつくりだした魔獣は、創作主の魔法使いにとても忠実である。

だが、忠実だからこそ魔獣に人々を襲うように支持をだす、そんな悪い魔法使いも存在する。



魔獣を利用した殺人や強盗などがあとをたたない。



316ページの1番上には、大きく『凶暴な魔獣に襲われてしまった場合の防衛方法』と書かれている。



魔力の塊である魔獣を倒すには、剣や銃などといった武器ではダメージが与えられない。

魔法をつかった攻撃でなければ、ダメージを与えることはできないのだ。



だからこそ、魔法使いは自身や人々を守るためにも正しい魔法の使い方を身につけなければならない。





それは名門フォルスティア学園の教科書にも記載されてある、魔法使いが学ばなければならない最も重要な情報なんです。