へなちょこ魔女は、ぎんいろの瞳に恋をする



ルキの両腕が遠慮がちに私の背中に触れた。



「いや……謝るのは俺の方だよ。ご両親のこと…本当にごめん。メイベルのことだけは絶対に傷つけたくなかったのに、俺がいちばんメイベルを傷つけていたんだ」



耳の近くで聞こえる悲しげな声からは、ルキの強すぎる後悔の思いが伝わってくる。

私はルキの背中に回した両手に力をこめると「もう謝らないで」と首を横に振った。



「なにもかもを自分のせいにしないでよ。私もパパもママも、たくさん後悔してたくさん苦しんだルキのことは責めてないよ」



それに私はいつもパパとママと一緒にいるってわかったから。

無効化の魔法という特別な力を与えてくれたのがパパとママだとするのなら、きっと私のすぐそばにいて、私のことを見守ってくれているのだと思うから。

だから私は、もう寂しくなんかない。




「ごめん……。こんな俺のことを受け入れてくれてありがとう、メイベル」



その声は震えていた。



「私もごめんね、ルキ。戻ってきてくれてありがとう」



そんな私の声も震えていた。



18時の門限がとっくに過ぎてしまったことも忘れ、しばらくのあいだ泣き続けた。

ルキに会えなかった寂しさを埋めるように。



ルキはそんな私を見おろしながら「笑ってる顔が好きだよ」と微笑みながら抱きしめてくれた。





【完】