ルキはカーラから私へ視線を移し、すぐにふわりと笑いかけてくれた。
笑いかけられただけのことでも、私の心臓は跳ねるように高く、小刻みに鼓動しはじめる。
「うん、もちろん行くよ。ははっ、そんなに俺が心配?」
「そっ……そりゃあそうだよっ!だって怪我とかしちゃったら…」
「ありがとう。メイベルは優しいね」
ルキはポンポン、と私の頭を軽く撫でたあと「じゃあまた明日ね。ライザくんを待たせると悪いからもう行くよ」と、言い残すと教室から出て行ってしまった。
「あっ‼ちょっとルキ待ってよっ……!」
「待ちなさいよ」
すぐに後を追いかけて、ルキにライザと決闘なんかしないで!ともっと強く言わなきゃ。
ルキの足取りを辿るように教室を飛び出そうとしたところで、ガシっと右肩を掴まれてしまった。
怒りを滲ませた声の主はカーラだ。
「あー……ごめん。ちょっと急いでるから……」
恐る恐る振り返ってみると、カーラは鋭く私を睨みつけたまま、右肩から手を離した。
「ねぇ、さっきからルキ、ルキってさぁ。目障りなくらい親しいよね?なんで?」
「え、なんで親しいのかって……?」
どうしよう、どう答えよう。
森で魔獣から命を救ってもらったことは、校長先生から口止めされているから話せないし。
「そうよ。やけに馴れ馴れしいじゃないの」


