へなちょこ魔女は、ぎんいろの瞳に恋をする



「わぁ…さすがサビーナ。完成度が高いね。ケーキ屋さんで買ってきたみたい」



真っ白なお皿に乗せられているのは、側面は淡いクリーム色で、表面は薄っすらと茶色の焦げ目がついているチーズケーキ。

中央には絞った生クリームと、ミントの葉もちゃんと添えられている。



「問題はお味の方だな……って、めっちゃ美味いしっ‼」

「あっ、ちょっ、ローリーずるいっ!私もひとくち食べたーいっ」



ローリーとエイミーに至っては、サビーナに許可をもらったわけでもないのに勝手に食べているし。

それにしても、魔法でここまで本格的なケーキをつくれるなんて、やっぱりサビーナは天才だな。

もっと近くで見てみようかな。



だんだんと少なくなっていくケーキに手をつけることはせず、まじまじとケーキを観察していると。



「うち、父がパティシエやってんの。その仕事ぶりを幼い頃からずっとそばで見てきたから、分量とか焼き方とか覚えてるのよ」



両腕を組みながらそんなことを教えてくれたサビーナは、珍しく嬉しそうに微笑んでいた。



「そっか。だから売り物のようなケーキが、魔法でつくれちゃうんだ」



ということはパティシエの息子であるライザも、きっと上手に魔法でカップケーキをつくっているんだろうな。