「……ごめん。明日香のこと、今までそんな風に思ったことなかったんだ」


べつにそんなの最初からわかっていたし、付き合いたいとか思ってたんじゃない。

ていうか、あたしだって告るつもりなんて全然なかったし。


ほんの、5分前までは。


両目からとめどなく溢れ出す涙は、ちっとも止まる気配なんてない。


ていうかこの涙だって、振られて悲しいから流しているわけじゃない。


……いや、それもちょっとはあるのかな。


だけど、告白する前からあたしはもう泣いていた。