ハルの家から自分の家にまっすぐ帰る、

 …のが"普通"なんだろうけど、ハルの家から、私の家から、できるだけ遠いコンビニに向かった。

 これも"いつも通り"なのかな。

 コンビニに着くと、雑誌コーナーでたいして興味もないファッション誌を眺める。
  
 そうやって時間を潰していると、コンコンと窓ガラスを叩かれて私は雑誌を棚に戻し、店を出る。

 「遅くなってごめん」

 そこに立っていたのは、同じ学校の制服を着た黒髪のクールそうな男。

 相澤宏太(あいざわこうた)。彼は、ハルと同じクラスの友人。

 そして、私の

 浮気相手だ。