好きな人のはなし




 私たちは体育館横にあるベンチに座ってご飯を食べる事にした。

 「ハル、私の好きなおにぎり分かってんじゃーん」

 鮭とツナマヨ!大好物なんだこれ!

 「千草にこの2つ以外買うと機嫌悪くなるから気をつけろって言われたからなぁ」

 別に機嫌悪くならんわ!

 「ってかあんたたち相変わらず仲いいんだね」

 「えー、嫉妬?妹に嫉妬は面倒くさいんですけど」

 んなわけないでしょ!

 私はハルの背中を叩いた。

 「痛えよ、バカ!」

 「言っとくけど、西野さんみたいにハルちゃんハルちゃんってはしゃいだりしないから」

 ハルは思いきり笑った。

 「なんで西野?」

 嘘でしょ、あんなにわかりやすい彼女のアピールが伝わっ出ないとか…ハルって時々怖いわ。

 「でもさ、俺はお前のモノらしいからさぁ」