ジーーーーーーー


私の視線の先には先生?
じゃなくてその奥の男の子


あれが私の初恋なんだー。



あ、私の名前は花咲さくら
さくら満開の頃に生まれたんだって



それが関係するのか、あの男の子と出会ったのもさくらが満開の頃だったな。




~~~~~~入学式~~~~~~
「やばいって。遅刻だ」


ドタッ


こんなときに限ってこけるなんて…………。


でも早くいかないと
あれ?立てない。


捻挫したんだ。入学式があ!どうしよう


「ねぇ。どうしたの?」


人と話す時間なんてないよ!


「いえ、べつに」


「ほんとに?」
そういってのぞきこんできた男の子


うわぁ綺麗

思わず見とれてしまった

「うわぁー腫れてるじゃん保健室行くよ」

「で、でも入学式が!」

「…………。言いにくいんだけど、終わったよ?入学式」


マジすか。

「そ、そうですか、」


「ってことで保健室へ行こ」


「は、い、」


私は入学式が終わったことにショックを受けていた。
(あー先生たちに怒られるよ。)



「もしかして先生に怒られるとか思ってる?」
「僕が一言いっておくから大丈夫!」


「ほんとですか!って、あなたはどんな権力をお持ちなんですか…………。そんなこと無理ですよ。」



「僕、生徒会長」


「へえー。ん?え?生徒会長?えぇぇぇー」


あなたが?ありえないでしょ。


「なんかひどいこと思ってない?」



「いえ、全然全く」


「良かったニコッ」

ズキュン



なんだこの破壊力は。


やばいって。生徒会長に恋とかだめでしょ。
 

「な、名前だけおしえてください。」



「吹雪、花咲吹雪だよ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




これが恋の始まり。

名字が同じって運命?と思っていたがそれはなかった。


このせいで吹雪先輩から、妹としてしか接しられない


「さくらーなにみてんだよ」


「バレた?」


(私はどうしたいんだろ?付き合いたいの?このままでいたいの?)


ちなみに私はバスケ部
吹雪先輩もね!


「先輩!好きなタイプ教えてください!」


「なんでだよ!」

「お願いです。」


「強いて言うなら、かわいくて、大人っぽくて……あ……。」


ん?誰をみてるの?


振り替えると女の人がいた


その人は私のよく知っている人
お姉ちゃんだ


「も、もしかしてさ、お姉ちゃんのことすきだったりする?」


カァァ……。


「顔赤いしー」


(やばい。泣いたらダメ。)
(でも、だって、お姉ちゃんの好きな人吹雪先輩なんだもん)
(勝ち目なんてないや)


「応援するからね!」


この恋は忘れよう。だって、どっちの子とも大切なんだもん


私はお互いの話を聞いたりして、両思いと言うことをさりげなく伝えた



ある日、「さくらー」


「ん?」


「吹雪先輩と付き合うことになったよ」


「っ………………。そっか、おめでとう」


「どうしたの?でも、さくらのおかげだよ!」



「うん。感謝してよね」
「ちょっと出掛けてくる」


これが今の私の精一杯だった。


「わぁっ!さくら?」


(今一番会いたくない人にあってしまった)


「おめでとう!お姉ちゃんと」



「うん。大切にするよ」


「これからも私とも仲良くしてね」


「もちろん!」



………………。




私の初恋はここで終わった。後悔なんてしてない。たぶん、でも、この気持ちだけでも、伝えたい。




「ふーぶーきせーんーぱーいー」


「んーーーー?」


「すきでーーす」



「僕も好きだよー!」



(私は友達としてじゃないけど、)



でも、吹っ切れよう。




でも、好きなものを嫌いになるのは難しい。