なのに何故SNSのアカウントを知っているかというと、
ほんの出来心で名前を調べたらヒットしただけ。
こうして今日もまた最近見つけた彼女のアカウントと
彼のアカウントから写真を保存する。
いつも写真に添えられる
『大好き』とか
『愛してる』とか
そんなことは見慣れてしまったけど、
自己紹介に追加された『一生彼女を愛してる』だけは胸が痛む。
そうはいっても、
旅行の写真だって、
お花見の写真だって、
海の写真だって、
プリクラだって、
なんてことないお互いの部屋での写真だって、
なんだって、そこに私がいることは出来ないし、行ったこともない。
ふたりの邪魔をできないのはわかってしまう。
うん。わかってる。
どうせ私の片想いなんだ。
だから別に保存した写真を弄って彼女を消すわけでも、
上から自分の写真を被せるわけでもない。
ただ、今は彼の写真が見られるだけで幸せなのだ。