「えっと、そしたら、今回の成績トップ3を発表するぞ!」
ドキッ。
まぁ、成績はわるいとはいってもとりあえずはこの学校で成績1位なんだけど……
成績2位以下になればそれこそ親に殺されかねない……
「えー。まず、第3位!405点で、真木優、続いて第2位!449点で、相川葵。」
「そして、第1位は毎回引き続き、神楽坂星歌!」
パチパチパチ!
クラスの皆から拍手を浴びる。
一体何回目だろうか?
1位をとっても、別にもう、嬉しくなんてない。
ただ。私はその順位をキープしなければならない。
毎日勉強して、勉強して、勉強して、ご飯、お風呂、寝
る時以外は全て勉強……もう、そろそろ疲れたよ。
お母様。お父様。
私は出来損ないで、すいません。
私、頑張ります。
だから許してください。
私の心の中はいつもこの言葉で埋め尽くされていた。
キーンコーンカーンコーン。
お昼休みのチャイムがなった。
「星歌!すごいね!相変わらず学年トップ!」
「そこまででもないよ、真理。」
私はいままで、勉強ばかりで友達なんていなかった。
たとえ出来たとしても、皆私から離れていってしまう。
それが、当たり前だと思ってた。
でも、安藤真理。
彼女だけは違った。
入学式のとき、机にへばりつくように勉強していた私に声をかけてくれた。
それから、真理は気がつけば私のそばにいた。
いつまで経っても私のことを大切だって言ってくれた。
「かっ!せーかー!」
はっ!
「あっ!ごめん。」
「大丈夫?なんか、ぼーっとしてる……」
「えっ?何言ってるの、そのなことないよ!」
「そっ。そう……」
それから、2人で食堂で雑談しながらたのしいお昼タイムを過ごした。

