ー春。 私は、あなたに一目惚れした。 さらさらの茶髪の髪に整った顔立ち。 ひとめみて心を奪われた。 その日からあなたしか瞳に映らなくなった。 あなただけが、見えればそれで。 春になってしばらくして彼の名前を知れた。 琴原 想太 くん。 それが、彼の名前。 知れたのも噂でだから、これが確かな情報ではないことは確かだけど、彼のクラスメイトは皆、彼のことを想太くんと呼ぶのだからあっているだろう。